スペインでの生活
住まい探し・賃貸契約Q&A 9問
スペイン生活で最初に苦労するのが家探しです。物件の探し方、家賃相場、契約の注意点、日本との違いを解説します。
物件の探し方
スペインでは家をどうやって探しますか?
最大手の不動産ポータルidealista(イデアリスタ)が事実上の標準で、fotocasaやpisos.comも使われます。日本のように仲介店舗を回るのではなく、ポータルで物件を見つけて掲載者(不動産会社または大家)に直接連絡し、内見を予約するのが基本の流れです。
人気物件は掲載から数日で決まるため、新着通知を設定して、すぐに返信できるようにしておくことが大切です。やり取りはスペイン語になるので、移住初期は現地サポートや日本語対応のエージェントを併用する家庭が多くあります。
アンダルシアの家賃相場はどれくらいですか?
2026年時点の目安では、ファミリー向け(2〜3寝室)の家賃はセビージャで月1,000〜1,500ユーロ、グラナダで800〜1,200ユーロ程度です。マラガは州内で最も高く、1,200〜1,800ユーロになります。同じ都市でも中心部と郊外で3割以上変わります。
なお、スペインの物件は「habitaciones(寝室数)」で表記され、3 habitacionesは日本の3LDKに相当します。リビングは寝室数に含みません。
移住直後は賃貸契約できないと聞きました。どうすればいいですか?
長期の賃貸契約では、収入証明やスペインの銀行口座、過去の納税記録を求められることが多くあります。着いたばかりの外国人は、この段階でつまずきがちです。現実的なのは2段階で進める方法で、(1)最初の1〜3ヶ月は家具付きの一時滞在(temporada)契約や観光アパートで暮らし、(2)その間に銀行口座と住民登録を整え、(3)腰を据えて住む長期物件を契約します。
保証会社や前払い(数ヶ月分)で交渉できる場合もあります。
契約・費用
賃貸契約で日本と違う点は何ですか?
スペインの長期住宅賃貸は借主の保護が強く、法律で最低契約期間の枠組みが決まっています(5年までは借主が更新権を持つのが基本)。礼金や更新料の慣習はありません。初期費用は、保証金(fianza、法定で家賃1ヶ月分)、追加保証(1〜2ヶ月分)、仲介手数料程度です。
このほか、家具付き物件が多い、内見の場で即決する文化がある、といった違いもあります。退去時の原状回復トラブルは日本と同じように起こります。契約書はスペイン語なので、署名する前に必ず内容を確認できる体制を整えてください。
契約に必要な書類は何ですか?
一般的には、パスポート/NIEと収入証明(雇用契約書・給与明細3ヶ月分など)を求められます。場合によっては、銀行の残高証明や前年の納税申告(declaración de la renta)も必要です。外国人で納税実績がない場合は、預金残高や日本での収入の証明に家賃の前払いを組み合わせて、代わりの条件を交渉するのが実務上のやり方です。
デジタルノマドビザで移住した場合、日本の雇用契約と収入証明がそのまま交渉材料になります。
光熱費やインターネットはどれくらいかかりますか?
ファミリー世帯の目安は、電気・水道・ガスの合計が月100〜150ユーロ、光ファイバーのインターネットが月30〜50ユーロです。夏はエアコンを使うため電気代が大きく上がります。断熱や日除け(persiana)がしっかりした物件かどうかで、光熱費は大きく変わります。
契約は電力会社や通信会社とそれぞれ個別に結び、支払いはどれもスペインの銀行口座からの引き落としが基本です。
エリア選び
住むエリアはどうやって選べばいいですか?
家族で移住する場合は、(1)子どもの学校(公立は住民登録の住所で学区が決まる)、(2)クラブの練習場への送迎ルート、(3)治安、(4)家賃のバランスで決めます。平日夜の練習送迎は毎日の暮らしやすさを大きく左右するため、学校・グラウンド・スーパーがコンパクトにまとまったエリアが理想です。
私たちの親子プログラムに住宅の内見を組み込んでいるのは、移住前にこうした土地勘をつかんでもらうためです。
マラガとセビージャ、住むならどちらがいいですか?
どちらにも長所と短所があります。マラガは海洋性気候で夏も比較的過ごしやすく、国際空港(スペイン第3規模)と外国人向けのインフラが充実しています。日本人も州内では多いほうですが、家賃は州内で最も高い水準です。セビージャは育成カテゴリのレベルが州内最高でクラブの選択肢も豊富な一方、夏は40度を超える酷暑になります。
「暮らしの快適さと国際性ならマラガ、サッカー環境の濃さならセビージャ」と整理すると、実感に近くなります。費用を重視するならグラナダも選択肢ですが、クラブや生活の便利さの面では選択肢が狭まります。
海外での物件詐欺が心配です。注意点はありますか?
内見させずに送金を求める詐欺は、よくある手口です。防ぐために守ることは、(1)実際に内見するまで一切送金しない、(2)相場より明らかに安い物件は疑う、(3)大家を名乗る相手の身分証と所有証明を確認する、(4)契約書のない現金払いには応じない、の4点です。
遠隔で契約せざるを得ない場合は、現地の信頼できる第三者(不動産会社・サポート会社)に内見を代行してもらってください。
ご注意
生活情報と価格は2026年時点の目安で、都市や時期によって変わります。