スペインのビザ・滞在許可
短期滞在(ビザなし90日)Q&A 9問
夏休みの親子留学など、90日以内の滞在に必要な手続きを整理します。まずはシェンゲン協定の「90/180日ルール」を正しく理解することから始めましょう。
90日ルールの基本
スペインに行くのにビザは必要ですか?
日本国籍の方は、観光・短期滞在目的なら「任意の180日間のうち90日以内」の滞在にビザは要りません。夏休みの2〜3週間の親子サッカー留学はこの範囲に収まるため、ビザなしで参加できます。
90日を超えて滞在する場合(長期留学・移住)は、目的に応じた長期ビザを日本で事前に取得する必要があります。
「180日のうち90日」とはどういう計算ですか?
シェンゲン圏(スペインを含む欧州の協定加盟国)での滞在日数は、どの日を基準に過去180日間を数えても、合計90日以内でなければなりません。スペインだけでなく、フランスやドイツなど他の加盟国で過ごした日数も合算されます。
夏に3週間、冬に2週間のように分けて滞在するのは問題ありません。年に何度も長く滞在する予定がある場合は、日数の計算に注意してください。欧州委員会の公式サイトに滞在日数の計算ツールがあります。
ETIASとは何ですか? 申請が必要になりますか?
ETIASは欧州の電子渡航認証制度です。ビザ免除国(日本を含む)からの渡航者に、オンラインでの事前申請を求めます。米国のESTAに似た仕組みで、運用開始は2026年後半の予定です。
運用が始まると、渡航前にオンライン申請(手数料数ユーロ・有効期間3年の見込み)が必要になります。時期や詳細はたびたび変更されているため、渡航前に外務省海外安全ホームページなどで最新状況を確認してください。
実務の注意点
入国審査では何を聞かれますか? 準備すべきものは?
観光目的の日本人が厳しく質問されることは多くありません。ただし制度上は、滞在目的、滞在先、帰国便、滞在費用の証明を求められる可能性があります。宿泊先の住所、往復航空券の控え、海外旅行保険証書はすぐ出せるようにしておきましょう。
「サッカーのトレーニングに参加する短期滞在」は観光・短期滞在の範囲に入ります。「就労しに来た」と誤解される言い方は避け、聞かれたら滞在期間と帰国予定をはっきり答えてください。
90日以内の滞在でも住民登録や役所手続きは必要ですか?
不要です。住民登録(empadronamiento)やNIE(外国人識別番号)は長期滞在者のための手続きで、90日以内の短期滞在では必要ありません。
ただし将来の移住を検討しているなら、短期滞在中に「移住したら必要になる手続き」を下見しておくと、実際の移住がスムーズになります。私たちが親子プログラムに専門家への相談を組み込んでいるのは、このためです。
90日ギリギリまで滞在して、一度出国してすぐ戻れますか?
できません。90日を使い切った場合、シェンゲン圏の外で90日過ごさないと再入国できません(180日間で90日の枠が回復しないため)。モロッコや英国に一度出てすぐ戻っても、日数はリセットされません。
半年以上の滞在を考えているなら、最初から長期ビザを取る前提で計画するのが正しい方法です。オーバーステイは重大な違反で、今後の入国拒否につながります。
親子・子どもの短期滞在
子どもの短期滞在にも同じルールが適用されますか?
はい、年齢にかかわらず90/180日ルールは同じです。子どもにもパスポートが必要で、ETIASの運用開始後は子どもの分も申請しなければなりません。
なお、短期滞在の範囲なら、現地クラブのキャンプや練習に参加するのに特別な許可は要りません(選手登録はできません)。
親が先に帰国して、子どもだけ残ることはできますか?
制度上は、90日以内なら子どもだけで滞在すること自体は可能です。ただ、現地に未成年の監護者がいない状態になるため、おすすめできません。ホームステイ先や後見体制を整えたうえで、片親の同意書などの書類も必要になります。
私たちの親子プログラムは、親子が同時に滞在することを原則にしています。子どもだけの延長滞在をうたうプログラムの場合は、監護体制を必ず確認してください。
短期滞在中に現地の学校に通うことはできますか?
正規の就学はできません。サマースクールや語学学校の短期コースなら、短期滞在の範囲で参加できます。夏の親子留学では、サッカーをしないきょうだいがサマースクールに通うケースもあります。
学校の学期に正規在籍するには、学生ビザか家族の長期滞在資格が必要です。
ご注意
ビザの要件・金額は頻繁に改正されます。本内容は2026年時点の公開情報を整理したものです。申請の際は、スペイン大使館・領事館の最新情報と移民法の専門家に必ずご確認ください。